きっと「イエス」と言ってもらえる
読むと勇気がもらえます! |
この本の主人公はビル・ポーター。
彼はアメリカに実在したトップセールスマンです。カタログを持参し、個人のお宅を一軒一軒インターフォンを押してまわる訪問販売員です。暑い日も寒い日も、雨の日もひたすら歩いてドアをノックします。
なぜ彼が有名になったかというと、実は生まれつき体の自由が(一般的な人より)利かない、脳性まひのセールスマンだったからです。ゆっくり歩き、ゆっくり話し、ただ誠実に対応し続ける。次はきっと「イエス」と言ってもらえると、ワクワクしながらドアをノックします。
さてこの本を紹介した理由ですが、ビル・ポーターが「目標を達成する」「夢をかなえる」達人だからです。
「僕には障害なんかひとつもない。」
これがビルの口癖であり、信念です。
それは、ビルは8歳の時に母親から言われた言葉を一言一句心に刻んでいるからです。
「ビル、やりたいことに固い決意で取り組めば、なんだってなしとげられるのよ。」
ビルはこの言葉を信じ、目標をなんだって達成してきました。人よりも多く乗り越えなければいけない障害物があるのに、夢をかなえてきたのには理由があります。それは「目標設定の方法」です。
私たちは、子どもたちに「将来何になりか?何をやってみたいか?」と質問するかと思います。
「アイドルになりたい!」
「スポーツ選手になりたい!」
「ユーチューバーになりたい!」
いくら努力してもかなう場合とかなわない場合があります。
(注:だからと言ってこの質問がよくない訳ではありません。)
ビルの目標設定はこの質問と少し違います。
ひとつ例を挙げると、ビルの家族はスポーツが大好きで、野球の大ファンでした。ビルも他の子と同じようにスポーツへの憧れを抱き、一緒に楽しみたかったのです。しかし、脳性まひで体が(一般の人が)思うように動きません。諦めるしかないのです。
もちろんビルは諦めません。高校に入学し、夢をかなえてしまいます。
その方法とは・・・
まずは野球チームの給水係を始めます。次に、記録係も買ってでます。どの仕事も丁寧に一生懸命に行うので、今度はスポーツ記者を任されるようになりました。ビルが書いた記事は、正確な数値記録をもとにした臨場感あふれるものでした。その結果、これらの活動が認められ、卒業記念パーティーでは校名入りのジャケットを贈られたのです。
ビルは自分の限界を受け入れ、「スポーツ活動に参加する」という目標をなしとげ、レギュラー選手たちと変わらない想い出を残しました。
つまり「なりたいもの・やりたいこと」を通して「どんな自分になりたいか、どんな感情を得たいか」を大切にし、その中で「自分のできることを頑張る」方法で目標を達成していったのです。なりたいものになれなくても、夢をかなえる道は必ずあります。
この本を読むと、勇気がもらえるはずです。