セルフイメージは何歳ころからできあがるのか
自分はどんな人なのか。
明るい人、元気な人、優しい人、冷静な人、おっちょこちょいな人、せっかちな人、慎重な人、きれい好きな人、大雑把な人など自分に対するイメージを「セルフイメージ」といいます。
このセルフイメージ、何歳ごろにできあがるのでしょうか。
実は、3歳頃なんです。
相手の気持ちがわかるようになったり、価値観ができあがるより前にセルフイメージはできます。
それでは、どうやってセルフイメージはできあがるのでしょうか。
それは「周囲の人たちがその子にどのような言葉をかけているか」です。
近所に出かけた時、おばちゃん達から「元気な子ね~!」と言われ続ければ「自分は元気な子なんだ。」となります。
同じ元気な子でも「やかましいわね。」なんて言われ続けてしまうと「自分はやかましい子なんだ。」というセルフイメージができあがります。
つまり、セルフイメージはその子自身が創り上げるのではなく、周りが使う「言葉」が創るのです。
もちろん、このセルフイメージは変化するものです。大人になっても、現在進行形で変えることができます。
さて、普段私たちはどのような言葉を子どもたちにかけているでしょうか。
また自分自身に対してどのような言葉を使っているでしょうか。
それから、周りの人にもどんな言葉で会話をしているでしょうか。
言葉は想像以上に影響力があります。
例えば、政治家は言葉によって選ばれ、仕事ができます。また、言葉によって仕事を失います。
言葉によって勇気づけられることもあれば、残念ながら人生を奪う言葉もあります。
日本は、良くも悪くも「普通」に基準が合わせられます。普通から少しはみ出してしまうと、「何とかしないと!」と子どもを叱りつけたり、自分を責めたり、悩んだりします。
発達障害が疑われる子どもたちは、色んな方法でおもしろいほど「普通」から飛び出してくれます。ですから、なおさら叱ったり、責めたりすることが増えてしまうのも現状です。
そうは言っても、日本の社会自体が「普通」に憧れていますから、それも仕方がないことなのかもしれません。
しかし、物事にはメリットとデメリットが存在します。ポジティブな面とネガティブな面が必ずあります。
普通から飛び出している子はネガティブな面が注目されがちです。そして、もしかしたらネガティブなセルフイメージが既にできあがっているかもしれません。
ただ、実はそれは、とてもラッキーなことなんです。
なぜなら自分のセルフイメージで、ポジティブな面だけしか知らない人はただの「勘違い」だからです。
・・・少し言い過ぎました(笑)
何が言いたいかというと、物事にはメリットとデメリットが必ず存在しますから、両方知っている人は最強!ということです。
例えば、元気な人は行事、遊びなどで力を発揮します。一方で図書館など静かにしていなければいけない場所や真剣な話をする場所などでは、自分の特徴がやかましいと受け取られてしまいます。
自分の特徴を2通り知っておけば、使い分けができるようになります。
やかましいことに悩んだり、落ち込んだりするのではなく、どの場面であれば力を発揮できるのか工夫する視点ができます。
今ネガティブな面がわかっているのであれば、後はポジティブな面を言葉にして、その言葉を毎日少しずつでも声にするだけでいいのです。
セルフイメージが変わるまで後一歩です。