二次的な合併症の具体例
発達障害に起こりやすい合併症は主に5つあります。
まず、ADHDに特有の合併症が2つあります。
① 反抗挑戦性障害(反抗挑戦性症)
大人の指示に従わなず、わざと怒らせるような態度をとる。
怒りに基づいた反抗なため、怒りっぽくなったり、ささいなことでイライラしたりする。
また、失敗を人のせいにしたり、嘘をつくこともある。
子どもにみられるもので、同年代の子どもの行動範囲を超えたもの。
単発的なものではなく、持続的なもの。
② 行為障害(素行症)
反抗挑戦性障害がさらにエスカレートしたもの。
反社会的・攻撃的な行動で、犯罪行為も含まれる。
例えば、人のものを勝手に盗んだり、壊したりする。
また、嘘をついたり、人や動物をひどく傷つけたりする。
不法侵入、窃盗、放火、薬物乱用など。
次に、自閉症スペクトラムの特性と似ているものがあります。
③ 強迫性障害
意味がないと自分でもわかっているが、本人の意志とは関係なく頭に浮かんでしまう不安な気持ちや不快感(強迫観念)を打ち消すために、同じ行動(強迫行為)を繰り返してしまうもの。
自閉症スペクトラムのこだわりの似ています。
最後に、発達障害に合併しやすい障害が2つあります。
④不安障害
過剰な不安や心配、恐怖を感じてしまい、眠れなくなったり、日常生活が送れなくなったりする。
特に理由のない不安を抱えてしまう全般性不安障害、
特定の対象や状況に不安や恐怖を訴える特定の恐怖症、
特定の場所や状況に不安や恐怖を感じ、めまいや吐き気、呼吸困難などを起こすパニック障害、などがある。
⑤うつ病
気分が落ち込み、ボーっとして物忘れがひどくなったり、興味がわかなくなったり、関心が持てなくなったりする。
子どもの場合、イライラする、落ち着かない、無気力などの症状がよくでる。
海外では、ADHDの約35%がうつ病になるというデータもある。
以上5つが発達障害に起こりやすい合併症です。
二次的な合併症には、社会から孤立したり、不適応を起こしたり、自立への道がさらに困難になってしまうものばかりです。
まずは、今の状況と向き合って、適切なアプローチを続けていくことが大切です。
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