LDの3つの特徴
日本では、LD(学習障害)とは、
「学習障害とは、基本的には全般的な知的発達に遅れはないが、聞く、話す、読む、書く、計算する又は推論する能力のうち特定のものの習得と使用に著しい困難を示す様々な状態を指すものである。
学習障害は、その原因として、中枢神経系に何らかの機能障害があると推定されるが、視覚障害、聴覚障害、知的障害、情緒障害などの障害や、環境的な要因が直接の原因となるものではない。」と文部科学省が定義をしています。
LDの特徴は主に以下の3つに分類されます。
① ディスレクシア(読字障害)
② ディスグラフィア(書字表出障害)
③ ディスカリキュリア(算数障害)
詳しく見ていくと、
① ディスレクシア(読字障害)
学習障害の8割がディスレクシアと言われています。読んだり、書いたりすることが苦手なので識字障害、読み書き障害とも呼ばれます。
具体的には、音読や黙読が不得意で、読み飛ばしをしたり、単語や文節のまとまりではなく、一字一字読んだり、変なところで区切ってしまったりする。また、字がぼやけたり、重なったり見えてしまうこともあります。
② ディスグラフィア(書字表出障害)
文字を読む事や、会話は問題なくできるのに、書くことだけが苦手なことです。
具体的には、枠内に文字を書けない、ひとつの文字を最後まで書ききれない、文字の大きさがバラバラ、文字を書ける学齢なのに鏡文字になってしまうなどです。
③ ディスカリキュア(算数障害)
簡単に言うと、算数が極端にできないことです。算数のスタートラインである、現実の世界にあるものを数に置き換えることが頭の中でうまく繋がりません。数で表すことがうまくイメージができないので、重さや長さなどの単位のイメージもつかめないのです。
具体的には、数字の大小がわからない、計算の決まりがわからない、筆算や暗算が出来ない、図形を頭の中で想像することができない、アナログ時計が読めないなどです。
日本では、まだまだ認知度が低く研究も進んでいない分野のようです。
できないことをがむしゃらに繰り返すよりも、できる環境を工夫することや、適切なトレーニングを続けることで、改善することがあります。
経験や成長に伴って、自分なりの工夫ややり方ができあがったり、抽象的なもののイメージがつかめて急にわかるようになったりすることもあります。焦らず、自分のペースでが大切です。